住宅は注文生産 施主のわがままとデザイナーの力量 |
2006/5/2 |
インドの高級住宅は全てデザイナーブランドというか、全て一軒一軒デザイナーがデザインした建物である。そこにすむインド人は他の国では見られないような独特、独創的な方々ゆえ、他人と同じものはほしくないと身勝手な注文が多出する。その注文を全て聞いたうえで、デザイナーはプランを練る。アーチを多用しろ、3階建てでもエレベーターをつけろ、車は4台入れられるようにしろ、音のしないジェネレーターをつけろ、トイレは大理石で、居間は御影石で、門扉はアイアンレースで、ベランダの手すりはロココ式で、屋上はパティーで使用できるように、各部屋の色を変えろとか細かい注文を出す。それに対応してデザイナーはプランを作る。それにしてもどのくらいの数のデザイナーが存在するのかと感心してしまう。標準化が進んでいないのが高級住宅である。塀が違う、門が違う、床が違う、間取りが違う、壁材を工夫する、庭も、カーテンも、家具もとまさに見本市を見ているようにそれぞれ異なっている。全て注文生産である。 |