国際的関係(外交・政治)
優秀なる日本の官僚とインド官僚と策略で今や両国は戦略的関係にまでなった。同盟関係を結ぶには政治的な問題があるが、準同盟関係は官僚の努力で可能であることを立証した歴史的快挙であると分析する。
国連でインドを安保常任理事国への推薦をすべきであると筆者はここ15年来唱えてきたが、これをまさに今奨める時期であると考える。日本よりインドが相応しいという議論を進めるべきであろう。
同盟国アメリカをまじえての3国関係の確立を図るべきであろう。日本とアメリカの同盟関係はインドも十分理解している。アメリカもインドと日本の関係を注視している。であれば、3国で立体的な関係が組めないであろうか。対中国牽制にも大いに意義が有ると考えるのだが。核、武器、安全保障、海賊、海軍、ITはなすことは山ほどあろうに。
世界のブロック化の中でのアジア
宇宙船地球号の中では、ブロック化が進んでいて、EUが50年かけて漸くブロックの具体化に踏み切った。アメリカ大陸は今後ともアメリカの影響力をどのように周辺国に及ぼしながら反発を除去する気長な作業をアメリカがやってゆくであろう。
アジアでは印・中・日が3本柱になり、アジアでの問題解決の中枢になるようにもって行くことが必要であろう。この3国は問題解決の答えを出すほうにまわり、問題を提供する側になってはならない。
EUがキリスト教をその軸に持っているように、アジアブロックを作るには、アジアの共通認識の探索を先ずやることが必要であろう。
経済開発
経済開発に関して日本はインドに色々提案できると思う。
ロジスティックについては東海ベルトの開発の成功例もあり色々提案できそうであるが、その中で特に、港湾・航空・道路・鉄道関係などを中心に置いたらと考える。日本の専門家をインド政府の関係部局に10名〜20名送り込む提案をしてはどうかと思う。
海洋開発については、共同研究所を設立して、海洋生物資源開発と海底資源開発に取り組む構想もよいであろう。
農業開発では、バイオテクノロジーの共同研究を行い、インドの特殊性にあった品種開発、新種の農産物のインドへの紹介などを考え、蚕糸試験所のインドへの移転、21世紀の食料とも言われるキノコ研究Instituteの設立などを提案したらと考える。
又、永野構想である、水利開発ヒマラヤの水をデカンの可耕地へのプロジェクトを再開してはどうか。
エネルギー開発については、水力・火力・風力・リグナイトの利用技術の開発・化石燃料からの脱却へ技術の共同開発・原子力ついての協力を考えたい。探査技術の共同開発、実際の探査、採掘、精製などの提案をしたいものである
宇宙開発についても共同打ち上げ、共同研究、ITなどでの協力を考えたい。
地域開発でも日本は提案できると考える。
ニコバル・アンダマン諸島の平和総合開発は周辺国のマレーシア、シンガポールに政治的安心を与え外交的にも意味のある開発となろう。
特定州のたとえばオリッサ州の総合開発などを提案してどうか。
文化・教育
研究者、学者の相互訪問・留学、研究機関・大学の協定関係、姉妹都市の締結、共同研究機関の創設、前にも述べたアジアの共通認識の模索、日本の最近45年史の検討を行いその光と影をインドの今後の50年の参考にしてもらうとか色々あろう。
第34回日印経済合同委員会を省みて
日本側は大変な熱であったが、インド側は午後の全体会議には10名足らずしか出席しておらず興味喪失の現状であった。その原因は、面白くない、興味が無い、魅力的な提案が無かったからであろう。同時並行的に、他国はもっと魅力的なアプローチをしているようであった。
筆者はそれを見て上記の提案を敢てする次第である。
更に、ここらで日本会館の設立をアジアで最も親日的な国で行うべき時期だろうと思う。
そして、戦略的関係の国に対して、もっとコミットすべきであり、教えを乞わねばならない。日本は教える立場でないのかもしれない。相互依存の関係の関係を考えようではないか。
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