チンバの土星神サニー

2006/8/2
2006/9/8追加

土曜日に交差点で信号に引っかかっていると、小さなバケツにマリーゴールドの花輪を飾り付けて、喜捨を求める子供がやってくる。又、歩道を歩いていると、歩道の石の割れ目にブリキで作った人形をはさみ、喜捨を求めて来る。

ヒンディ語で土曜日のことを、サニチャールと言うが、ヴェーダの天文学で土星のことをサニーと呼び、このサニーがサンスクリットのサニチャール(ゆっくり動くものと言う意味)から来ている。偶々一致した、土曜日をサニーの日として、この神を盛んに祭る日としたとの説がある。それで、土曜日の街頭では、それをいいことにサニチャールを路上に祀り、喜捨を求めてくるわけである。相手は神であるから、蹴っ飛ばしたりしてはならない。丁重にごめんなさいである。

同じ手口で、何かの旗日に紙の小さなインド国旗を胸に挿され、寄付を乞われることがあるが、これも相手が国旗であるから、捨てて踏みにじるわけには行かない。丁重に外してお返しして、ごめんなさいである。センスのある乞食であれば、ムアーフキージーエーとか、ムアーフカローでごめんなさいが出来るが、この国旗はそうはいかないしつっこいものもいる。そんなときに、向うで済ませたよと、入手済みの国旗を財布に入れておいて見せることをしていた日本人がいた。何回でも使えると、正に日本での赤い羽根の伝である。

閑話休題、このサニー(サニチャール)を祭った寺があった。今日、車を止めて、中をのぞいてみた。この寺は黒い旗で囲まれて一寸不気味なので今まで親しく訪れる機会をつくらなかった。一寸見たところ誰もいないようであったので、一寸寄ってみた。

本尊は、サニーで、黒の身体に鉛をあしらったものを身につけているようで、炎天下とはいえやはり不気味であった。その後ろに、例の朱塗りのハヌマーンが構えていた。さらにその後ろに、シバリンガムが控えていた。その辺りで、人の視線を感じたので、振り返ると、誰もいないと思って良いたが、サドゥー4人むっくりと昼寝から起き上がったのである。

館長、騒がず、手を合わせて、ナマステと先ず挨拶をした。それから、黒い神を指差して(それが無礼なのかどうかは不明である。)あの神の名はと尋ねた。すかさず、「サニー」と答えたので、小膝を打って、「サニチャールか」と聞いた。サドゥー全員が頷いた。隣をハヌマーン、さらにシバリンガムと館長が名を唱えると全員頷いてくれた。それで、又ナマステと手を合わせ帰ろうとすると、さらに奥を指差す。そこを写真に撮れという。そこには、白黒まだらな馬がいた。サニーの神はチンバで足が遅いゆえ、馬が必要と言うわけである。納得して、写真を撮った。それから、サドゥーたちの写真を撮って、10ルピー(25円)賽銭箱があったのでそこへ喜捨して、サヨナラをした。

サニーの神は、ブルーサファイアで象徴され、又鉄、鉛で表される。従い、黒が神の色であり、道路端のブリキの神像もまんざら出鱈目ではない。館長として、ブリキでないサニーを見たのは今日がはじめてである。サニチャールは決してシバやヴィシュヌのような主神ではないが、人気のある神様のようである。

今日もなかなか良い出会を経験した。
本尊サニー
ハヌマーン
シバリンガム
2006年9月2日は土曜日(サニチャールとインド語で言う)で、バケツの中に黒い鉄製の神像を入れて、寄付を求める子供である・・もちろん上がりは、親方と子供の眷属の生き神様が頂くことになるのであろうが・・・

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