カワルワラ

2006/7/20

竹で出来た天秤棒のことをカワル(Kawar)とヒンディ語で言う。それを担ぐ人をカワルワラ(Kawar-wala)と言う。でも普通の棒振りではない。

ハリドワール(Haridwar)のガットのお寺で汲んでもらったガンジス河の聖水を素焼きの壷にいれ、天秤棒の前後に一つずつぶら下げて、それを自分の目指すお寺まで運ぶ。全行程を歩きとおすのである。目的地に着くまで、担いだものは地面に触れてはならない。地面は不浄である。バラモンのゴルファーが地面に触れるのがいやで、キャディーにティーアップさせている図が昔はよくあった。もちろんカップインしたボールも自分では取り出さないのである。

以前はラジャスタン州のアルワール(Alwar)の寺のシバリンガム(シバ神の象徴である男根を女性の性器のヨーニの上に立てたもの)に、延々1週間以上かけて担いできた聖水を注ぎ、願掛けをしたと言う。現在は、自分の出身した村の、シバリンガムを対象にして願掛けをしているらしい。

ハリドワールからデリーまで約200キロ、デリーからアルワールないしその周辺地域まで約170キロ、合計370キロを歩きとおすわけであり、24時間テレビの比ではない。大体1週間を目標としているようであるが、大変な挑戦である。今年は7月23日にシバリンガムに聖水を注ぐとなっていて、今日明日がこの辺りがラッシュ状況である。

歩きながらシバに対し何を祈り続けるのだろうか。四国八十八箇所は、歩きながら弘法大師・空海に合う事を念じ続けると言う。ジャイプール街道をBam Bam Bhole, Bam Bholeとシバを称えながら、歩くのである、祈るのである。

カワルに出かけますと雇員が事業主に申し出られると、丁度江戸時代のお伊勢参りを奉公人が柄杓を持ってやった様に、主人は許可を出さざるを得ないようである。ワダワさんのところの運転手も数年前に参加し、ワダワさんは15日間の休暇を与えたそうである。

途中に、シヴィル(Shivir)と言うテント掛けの休憩所が、奇特な人や会社によって設けられ、そこでは、飲み食い寝るが用意されている。又、必ず天秤棒を地面につけないように置く、丁度男子の体操の平行棒のようなものが作られていて、そこに派手な飾りのカワルが鎮座する。ジャイプール街道には殆ど数キロお気にシヴィルがあり、至れり尽くせりの歓待をしている。94キロ地点の旭インドガラス社さんもテントを設えこの一大行事に参加している。さすがにインドに溶け込んでいる会社である。

参加する人は、昔は男だけであったようだが、今は老若男女誰でも参加しているようである。沿道の人や施設、街道の車は皆よき理解者で丁重に自然に敬意を払っているのが微笑ましい。又、カワルワラもカメラを向けると愛想を振りまいてくれて、和やかなものである。

本式には、今年願をかけると、来年願解きを同じようにやる必要があるとのことである。デ、館長は花子や頑張れといいたいのである。
飾り付けではありません。ただカワルをおいてあるだけです。 カワルは年々派手になってきいるようです・・
旭インドガラス社さんのシヴィルです。ここまでインドを理解している日系企業は稀です。
「ラフール少年15才は、10日をかけて、この旭硝子のシヴィルまで到着した。奥の連中は、8日でここまで来た。」と連れが説明してくれた。後3キロで目的の寺だと言う。余裕の一時間を残して、英気を養っていた。約350キロを10日、一日35キロのペースはなかなかのものである。
館長は新宿から立川まで31キロを歩いたことがあるので、見当は付くが相当なものである。
村をあげてのカワルですね。兎に角賑やかなご一行様です。
ここまで250キロ以上歩いてきているとは思えません。親父を尊敬していることは確かです。
疲れも気にしないで、振り返って挨拶してくれました。カワルのデザインが違うので、途中で一緒になった人たちでしょうが・・
明るく手を上げて挨拶です。思わず応援したくなりました・・
これは同じ村の人たちでしょう。群れを成してました・・
親父を応援する妻と長男。家族の理想像の一つかもしれません。

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