インド市場における販売網構築・ビジネスモデル策定のポイント

2008/9/10講演予定

10:00〜16:00:青学会館2F「シャロン」

I.今日のインド情勢

1. 歴史的背景
  ・3大社会主義の崩壊
  ・英国からの独立と労働者過保護
    婦女子の過保護
  ・会社関連の法律は100以上
    総合的な体系がなくパッチワークの立法化
    *1.インドの法律について
*2.企業進出する際に関係する法律
  ・多様性の世界での契約
    同じコミュニティー内では不要・文化の規定から
  ・原理原則を重視する自己中心主義、オウンリスクの国
    同じ条件なら自分が世界一
  ・ガンジー主義からの脱却
    ガンジーは戦略家、思想に深入りするかどうか
  ・Interdependence
    国際相互依存
  ・政権の移譲はあるが政治的な安定
    与野党ともに経済政策は大筋変わらない
   
2. 世界の中でのインド
  ・外交
    アメリカ、ロシア、フランス、オーストラリア、中国、日本
    回教原理主義
    *3.最近のインド情勢と日印関係(大使館情報)
    日本政府の基本方針
    ODAは世界一
    準同盟国
    *4.日印平和条約
  ・対日感情
    世界でも良いほう
    日本嫌いになったインド人は稀
     
3. マンモハンシン首相の信任
    共産党との決別
    国営事業の民営化
    アメリカとの核協定

II.進出に係る基礎情報

1. 経済
  ・世界の経済の動きから距離感
    インドは農業国
  ・巨象はそう簡単には影響を受けない
     
2. 成長予測
  ・6〜9%が望ましい
    途上国で10%以上の成長で軟着陸は歴史上なかった
     
3. 法律(連邦法と州法)
  ・州法はない
    Regulation の段階での差
    州により温度差
    ワンウインドーの州
  ・中央政府の機関と地方の下部組織
    中央集権と地方分権の波
  ・環境、地下水
    その例
  ・各州に有るIDC(開発公社の役割)
    土地は公団から買うがよい
    自分で会うこと、仲介者は汚職の温床
     
4. インド政府の外資誘致・対インド直接投資に対する姿勢
    *5.外資に関する規制JTROのサイトより
  ・外貨は歓迎するが、優遇はしない
    国内市場を内資と同様に開放
    外資に輸出義務はない
    外資を特別優遇しては選挙に勝てない
    日本の経験を考えよう
    歴史からの教訓
  ・外貨に余裕
    8月1日現在、3054億ドル
    *6.インドの外貨準備高世界第4位
  ・ 進出企業に輸出義務は課していない
    外貨準備は増え続けている
     
5. 経済特区の状況(インフラ、優遇税制、物流 等)
    輸出義務がある
特区により差がありすぎる
税制の優遇措置
中小企業が進出する基盤ができていない
自力ですべてはできない(特にユーティリティーについて)
仲間がいない
    *7.Background of SEZ
6. リエゾンオフィスでの商活動について
  ・商活動へのみなし課税
・新日鉄のケース
     
7. 支店のステイタスについて
  ・節税、脱税の疑いを受ける企業が多い
・みなし課税が行われる可能性あり  
     
8. 徳政令について
  ・農民重視作戦
     
9. 東京三菱UFJ情報
  ・インドで一番歴史のある日本の銀行
    日本企業に対する貸出しよりインド企業への貸出しが多いとか

III.市場としてのインド評価

1. 人口11憶5千万
  ・セグメントを特定してマーケッティング
    人口全てがマーケットではない
膨大な選択肢
    *8.インドの宗教別人口
2. インフラ
  ・膨大なマーケットアがある
    環境問題を念頭に入れてのインフラ整備
垂れ流しは許されない
    *9.PM release action plan
3. 物流
  ・爆発するインドをどうさばくか
    貨物新幹線
    *10.貨物新幹線構想
4. 中間層市場の成長の展望と捉え方
  ・インド人がまだ知らないものを売る
    市場開発と販売
     
5. アプローチ手法
  ・あらゆる方法を使っての広告、マーケッティング
    韓国の戦法に学ぶ
    *11.ライセンスラジからマーケッティングラジヘ
6. 各地域別市場比較と(とくにチェナイ、デリー、バンガロール、コルカタ 他)
  ・地域の特殊性
    キルロスカルによれば北は外国
     
7. インドにおける販路拡大の為の具体的な進め方
  ・テレビの重要性
    映画からTVへ
日常に食い込む
コマーシャルは知識の伝達
イメージではなく具体的な知識
  ・文字情報
    街にあふれる文字情報
文献を読むのが好き
インターネットの文字情報
  ・口コミ
    結構伝わる場合があるが頼りきれない
  ・フリーサンプルの効用
    一つ買うと2つ付いてくる
  ・ブランドに弱い
    ソニーは5%高くても売れる
インドのセレブはブランド志向
タタが売れる
     塩、茶・・
     
8. インド政府の考え方
  ・多様性を認める原点に立つ
    多様性の強さを認識している
  ・中小企業を保護
    小売業未開放
  ・独占禁止法がある
    財閥の寡占の心配
     
9. コミュニケーションの重要性
  ・インド人の国民性・労働価値観の理解
    働くことが賃金の根本を理解させる
何回でも話す
会社が利益を上げて初めて給与が支給されるからくりの理解
時間を潰すことが給与ではない
  ・命令は明確に、マニュアルは詳細に
    曖昧な命令は事故の元
幼稚園児に対するマニュアルと理解する
  ・インド人との交渉 〜「納得」を得るために〜
    沈黙は金でない
   黙っていると納得と理解される
   抗弁する
  ・話は面白く
    インドの常識は日本の非常識、その逆も
インド人の知らない知識を披露する
たまにはジョークを・・
     
10. 合弁会社の設立
  ・信用調査
    当てにならない
  ・望ましいパートナーとは
    議論をやるに際し、双方が言い分を理解することが最低限必要
聞く耳持たぬインド人は避けたい
世界的な視野をもったパートナーが望ましい
世界的な商売の常識が欲しい
増資の資力を持ったパートナーが必要
増資すると比率を変える必要が出てこない資力が・・
  ・日本側の責任者は常任であること
    日本側がコロコロ変わっているとパートナーががっかりする
少なくとも継続的に誰かがインド側に顔をつなぐこと
  ・ファイルのA〜Zを理解しているインドプロジェクトの専門家
    インド側責任者はすべて理解している
大体において、社長が前面に出てくる
  ・個人的関係が必要
    インド側最高責任者の祝儀不祝儀に関心を
結婚式等には出席する
全近代的な関係かもしれない
  ・進出交渉に入る前に見極めるべきこと
    本社の取り組み姿勢
     全社のバックアアップ
     本腰を入れる
相手の見極め
     取り組むべき相手かどうか
     どれだけ深く調べたか
     口先に乗らない
  ・共同出資における利益配分とリスク負担
    利益を上げるシステム
株を持ち合う本社に利益が上がるシステム
販売会社に利益が上がるシステムは不可
  ・代理店の設定はパートナーに任せない
    親類、縁者、知人が固めるケースがある
  ・取締役会、株主総会をきちっとやる
    形だけのものではなく実質を話し合う
対決の形のシーソー型ではなく、揺れるブランコ型
知恵を出し合う場に
    *12.インド人と商売するには
11. 独資進出
  ・優秀な人材確保
    人材募集には専門業者にショートリストを作らせる
面接日本人が行うこと
  ・教育
    AOTSの利用
日本外での研修
育成の為のポイント
  ・効果的な人事制度
    特効薬はない
3年継続したら1年儲かったという腹つもり

IV.トラブル事例と対処法

1. インド進出成功・失敗事例
  ・日系進出企業の失敗例
    インド人に任せすぎ
インド側に労務管理をまかせて
決断が遅い
インドの所為にする
  ・広告無しでどう売る
    マーケッティングの欠如
  ・先行投資の成功例がマルチ
    すべての償却がもう終わっている
世界のスズキはインドの成功から
日本式の導入
全社全力
  ・旭硝子の成功は現地の理解
    パートナーの優秀さ
現地人に権限移譲
インドが世界の旭硝子の学校
現地を理解する努力
  ・ホンダの周到さ
    Hero Honda, Kainatic, DCM
大規模、小規模いずれでも
  ・日清ラーメン
    社長の思い入れ
     
2. インド進出における収益性判断
  ・進出決定前の判断のポイント
    出資比率   51%以上 26%で役員一名の権利
役員数  特に2人以上であれば
利益配分  常に一定の配当が望ましい
何処から儲けを得るのか  シーソーはダメ、ブランコ型  運転資金までできれば資本に
                 金利が高い
投資回収の設定・  逃げることを考えないで、再投資に充てる覚悟
リスク管理  カントリーリスクはない
代金回収   手形はない
         現金のやり取りが望ましいが・・
         45日クレジット
  ・金利の高いインドではROIは20%必要である
    銀行からの借入金利12%くらい
預けていると6〜8%くらいは稼げる
  ・マスプロダクション
    インドの商売は薄利多売が原則
  ・「儲かる」進出プランのポイントと
    早い者勝ち
マーケッティングが勝負
知らないものを売る作戦
広告無しでどう知らしめる
  ・インドマーケットの把握
    マーケットの知識なしでどう広告できる
文化、生活、習慣
     
3. トラブル発生時の解決手法
  ・何が起こっても驚かない
    軽挙妄動は避ける
状況把握
落ち着いて
時間を見方に
  ・独断にはまらない
    専門家の知恵を・・
インド人の知恵の拝借
日本人ベテランの意見
  ・日本には丸投げしない
    現場がデータを持っている
事件は現場で起こっている
日本にはA案B案で判断を仰ぐ
  ・インド、インド人を理解する努力
    インドの所為にする会社に成功例なし
自分の未熟さをいつも謙虚に
     
4. 足下をすくわれないためのリスク管理
  ・経理関係の把握
    あくまで自分で管理する
いかに優秀なインド人であっても丸投げは不可
小切手は日本人のサインで
外資系ですべてをインド人に任せているところもある
      アメリカ系のITの会社など
  ・マネージャクラスとの意思の疎通を図る
    誰が何を考えているかを最低限把握
突然止めるといわれないために
*13.インド人の扱いについて

V. 成功へのカギ

1. 進出企業の姿勢に成功のカギが
2. 今後のインド市場の展望とビジネスチャンス
3. 6月30日の環境・省エネにかかわるアクションプラン
4. ムンバイ・デリーコリドーについて
    *16.デリームンバイ間産業大動脈

VI.結語

1. 今後10年安定的に成長する市場はインドしかない 
2. 閉塞感におびえる日本企業のリスクヘッジとインド
3. 歴史的還流
    *14.インドで成功する秘訣
*15.インド進出日系企業2008年

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