インドに淫するの記  ‐第2次回帰現象‐

2002/09/09

 最近第2次回帰現象が起こっているような気がしてならない。1986年から1991年まで3回目のインド駐在した時には、まさに言うところの回帰現象か、無性に日本食を食べる機運が高まり、せっせと使用人を仕込み、麻雀用の幕の内弁当などを作らせた。だが、今は、無性にインド食が恋しく、朝昼晩とインド食を追い求めている。食物の回帰現象と言うのは1次2次とあるのだろうか?

 朝飯は、フランス風をベースとしたスパイスの効いたスープで、トマト風味、ホーレンソー風味等などの野菜のインドスープと、ウプマーと言う粗引き粉を乾燥赤唐辛子と玉ねぎの粗切り調達可能なナッツ(落花生が多いが、カシュナッツがあれば尚良い)混ぜて炒めたのもと、季節の果物と、紅茶である。毎日食べていても飽きの来ない朝飯である。形状はまさにオカラの様で、白くフワフアで、焦げたナッツが茶色で食欲を誘い、香ばしく、一寸ぴりからで、整えられた塩味は滋味を感じさせる程度のものでまことに結構なものである。

 昼は、チャナバトゥーラに最近凝っている。チャナと言うのは日本で言うヒヨコマメに近いものでそれをマサラで柔らかく煮上げたもので、マサラがチャナマメの周りに絡みついたドライカレーで、色は濃い焦げちゃ色で、一皿に一切れぐらいのジャガイモとグリーンチリ(あお唐辛子)が混じる。味はそんなに辛くなく、塩味が絶妙でマサラの味を引き立てている。店によってはショウガの味が目立つところもあるが、ショウガの味を殺しているほうが結構である。それに、玉ねぎ(紫色の)を切って空気にさらしたものと、所謂アチャールと呼ばれる橙色した漬けもの(チャツネ)が必ずついてくる。量は木の葉の食器に茶碗に小一膳くらいが一人前である。このチャナ豆のドライカレーがおかずで、バツールが主食となる。バトゥーラと言うのは、メリケン粉の一寸腰の強い感じの粉を良く練り、楕円形に延ばし油で2度上げしたもので、言って見ればナンを油で揚げたものの感じで、大きさは15x20センチくらいのふっくら膨らんだものである。フランス料理の付け合せのジャガイモが2度揚げで膨らむように、バトゥーラもふっくら8センチくらい膨らんだものがアツアツの状態で食卓に出てくる。オールドデリーのサルダールバザールのクツブロードの立ち食いの店を第1の味として推奨したいが、なかなか行けないのでベンガルマーケットのベンガルスイートを代用として、推薦したい。

 夜を決めるのはやはりノンヴェジだろうか。ケララの蟹のカレー、カルカッタの海老のココナッツカレー、第3に、マトンのローガンジョシを推薦したい。ケララのカレーとベンガルカレーはなかなか食べる機械がないので、北部インドの代表的カレーのローガンジョシを取り上げよう。マトンの臭みの話はココでは必要ない。兎に角こんなスパイスの使い方が有ったのだろうかというようなスパイスの使い方で、至福の時間を過ごす事になる。ローガンジョシは大体どこのレストランにも置いてあるので、試していただきたいが、オロビンドマーケットのカビラ、デリーゴルフクラブの食堂等を推薦する。ビールのつまみは、タンドリテッカだけではなく、マライカバブ或いはテッカのお験しをお奨めする。

 そんなものを毎日食べたくで食べたくて仕方がない。どうも第2次回帰現象が起こって言うようである。今月29日帰任の予定で残された日々をインド食に励んでいる。東京には400軒以上のインド料理の店があり繁盛していると聞く。でも本場モンにはかなわない、それを食べられる今が幸せである。

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