デワリ

2007/

今年のデワリは11月9日であった。インドの太陰暦により決まるので、西暦では毎年日が変わる。

デワリはインドの正月である。インドの商人はこの日に帳簿を新しくするという。デワリの夜は賭けごとをして過ごす習慣があるという。トランプとか、子安貝を使ったカウリというサイコロとばくに似たゲームとかをして・・

ラーマ王子がセイロン島で悪魔退治をした日がダサラで、その王子が凱旋帰国をした日がデワリと言うらしい。空から王子が自分の王城を見やすくするために、燈明を城壁に飾ったのが、光の祭りの始まりという。

それがいつの間にか、福の神の降臨伝説とつながり派手に光の飾り付けをすれば、福の神が降臨するということになったらしい。福の神の注意を引くために花火を揚げ、さらに爆竹を鳴らし一晩中はしゃぐ習慣になっている。

デワリの飾りつけにゲンダ(マリーゴールドの花)は欠かせない。今花は安くて派手な色でしかもその色が聖なるサフラン色にも通じるので、神にささげる花となったのさと言うのがインド人の言い草である。普段の日に比べて倍くらいの値段で取引される。ハルヤナ州やパンジャブ州の畑ではこの日のために大量にこの花を育てる。黄色と橙色がその主流である。

昔は建物の置けるすべての場所に燈明を置き、建物の輪郭を照らし出したが、今は建物の稜線に電飾を施すようになった。この日の電力消費量は大変なもので、唯でさえ電力が足りずに停電が日常的なインドであるのに、この日だけは工場への電力サプライをカットして一般家庭の停電を避ける措置を各州の電力公団はとる。デワリの数日間は停電はない。
お金持ちのヒンドゥーの各家庭では、家の中央部にしつらえた、神棚あるいは祈祷所をゲンダの花を飾り、祈りを捧げる。玄関口、マンションの入り口にもゲンダで飾る。

神殿の前では、女はサリーで髪を隠し、男はハンカチで髪を覆う。先ずガネーシュに祈り、それからラクシュミニ女神に祈りを捧げる。できることなら本物のサドゥーをよび祈りの儀式を行いたいところであるが、坊主も書入れ時でおいそれとは各家庭には来てくれない。そこで各家庭では旦那がサドゥーのまねごとを行う。お経は録音されたものをカセットテープで流し、お経を知っている人はそれに唱和する。

祭典用のガネーシャの姿を刻印した銀貨を毎年新たにラクシュミに捧げる。毎年の銀貨が溜てあるお盆にミルクを、祈りを捧げるすべての人が順番に一人3回注ぎまわし、それが終わると祈りの儀式はすべて終了で、神殿の火を家の燈明に火をいれ、供物のお菓子(プラサド)を皆で食べる。それから花火となるのが普通の順序であろうか・・

この儀式は暗くなってから、7時から8時の間に行われるようである。

町のお寺や祠の前では夕方から人が集まり始め、サドゥーを中心に祈りの儀式が執り行われる。そこに集まる人たちは家に神殿がない人が中心となるのでああろうか・・

このデワリをもって北インドの祭りは一段落である。祭りのひと月前あたりから人々は浮足立ち仕事にならない状態が出来して、特にお役所は事務が停滞するという・・

毎年、花火の事故が多く、デワリの後で新聞に報道されたりする。また夜明けがたまで爆竹は近年避難の対象にもなってきている。今年のオールドグルガオンでは10時すぎると警察のパトカーが花火の自粛を放送して走っていたという。

燈明から電飾へ、花火の自粛と、インドは変わりつつあるのかも・・
 
ゲンダの臨時花売りたちである。普段の生活は何をしているのだろうか。場所をいとわずどんな所も花売り場にしている様である。花の色は黄色から橙まで、色とりどりである。
自転車に積んでいるのもゲンダである。塀の上に大きな風呂敷様のに包んであるのもゲンダである。
燈明用のかわらけである。後ろに積み上げられているのはラクシュミ女神の粘土に彩色した像である。
大和やさんもゲンダで店頭を飾る。大体太めのゲンダ一本が20ルピー(60円)細い方が8ルピー(25円)程度である。いつもの倍とか・・
各政党のデワリ祝辞である。ヒンディー語ではデワリのことをディーパワリという。シンガポールでもディーパワリと言われているとか・・
店頭をゲンダで飾る・・
これも街頭での臨時花売りである。
テラワラ(四輪屋台)の花屋である。
これも・・
ジベタリアンの臨時花売りである・・
ちょっと寂しいフラットの入口のお飾りである。
リッチモンド・パークの電飾である。
リッチモンド・パークの入り口である。人々が集い、花火の準備である・・
お金持ちの家では、こんな豪華な燈明も用意される。
これも立派なゲンダのモールを使った燈明飾りである。
ワダワさんの家の神殿である。頭にかぶったハンカチに注意・・
これも燈明である・・
大和やさんも、お経をあげて燈明に点火したそうな・・
儀式の後、燈明に火入れ、ろうそくに火を移す。ちょっと肌寒い感じのなか、なかなかの風情である。
盛んに爆竹の音がし、打ち上げ花火が揚げれれる。
住宅街の電飾・・停電がないので・・合理的であはるけど、燈明に比べて風情がないし、風でチラつかに電飾は不自然でもある。
ゲンダの鉢植えである。このふっくらした花を紐に通しモールを作る・・
界 : 植物界 Plantae
門 : 被子植物門 Magnoliophyta
綱 : 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱: キク亜綱 Asteridae
目: キク目 Asterales
科: キク科 Asteraceae
属 : タゲテス属 Tagetes

アフリカン・マリーゴールド T. erecta
別名:センジュギク(千寿菊)、サンショウギク(山椒菊)
フレンチ・マリーゴールド T. patula
別名:コウオウソウ(紅黄草)、クジャクソウ(孔雀草)、マンジュギク(万寿菊)
メキシカン・マリーゴールド T. tenuifolia
別名:ホソバコウオウソウ、ヒメコウオウソウ

インドのゲンダはアフリカン・マリーゴールドだろう。花には八重、一重などあるらしい。
翌朝の宴の後。花火の残骸である。
打ち上げ花火の残骸。一年貯めたお金をこのために使ってします。それほどお金のない人たちもいるとか・・
爆竹のなれの果てである・・

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