コカコーラは安全かの議論の背景に

2006/9/5

1960年代から70年代にかけてインドはグリーンレボリューションを成功させた。

グリーンレボリューションは、耕作地の拡大、二毛作、収量の上がるハイブリッドの種を利用するこの3点を主眼として行われたと言う。それの効果を挙げる方法として、灌漑設備の拡充、施肥の導入、トラクター等の機械化の導入が行われた。

その結果、英国統治時代の1943年には数百万人の餓死者を出した国が、食料輸出国に転換した。世界に類を見ない大変化である。これが光の部分とすれば、影の部分として、施肥だけではなく、農薬の使用が増大し、それが土地に残留し、地下にしみこみ、いまやインド中どこの地下水も汚染されていると言う議論が出てきた。

コカコーラを始めとする、清涼飲料水をNGOが検査したところ、全てに残留農薬(殺虫剤)が認められたとの発表が行われ、現在物議を醸している。極論は、生野菜は毒であると言う議論もある。政府は、残留殺虫剤の人体への影響はないと否定しているが、議論はまだ始まったばかりである。

更に、灌漑用の井戸を掘ったことにより、太古の海の塩分をくみ上げることになり、パンジャブ州の一部では塩害で使えない畑が出てきていると伝えられている。これも影の部分である。

又、グリーンレボリューションは、パンジャブ州を中心とした、小麦の穀倉地帯が主戦場であり、ベンガル・南部インドの米作地帯のレボリューションが等閑に付されていると言う議論は長い間の検討課題であった。

この辺の議論を踏まえて、今、インドの農政を見直そうとの動きが出てきている。心配事を先延ばしにせずに、問題として議論していくインドの民主主義に期待したい。

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