館長のインド論

2006/11/21

インドで仕事をするに当たって注意しなければならないことが沢山ある。
それら一つ一つに日本人はぶつかり悪戦苦闘することが多いようである。日本の常識はインドの非常識になっている場合もある。それらを列挙してみよう。

1.文化の違い

a.       意見の一致を求めない

b.       恥の文化と本音の文化

c.        歴史の違い

d.       覇権を求める専制的な国家は出現しなかった

e.        インド人は必ず何かの宗教に帰属している

f.         慈悲に感謝を期待してはならない

g.       善意は理解されない場合がある

h.       金に換算する習慣がある

i.         面倒見ても裏切られると言う人がいる

j.         自宅の食事に招待する

k.       親しくなると寝室まで入ってくる

l.         遠慮がない

m.     自分がよければそれでよい

n.       混乱の中の秩序

o.        多くのコミュニティが共存する

p.       モノカルチャーでない

q.       言葉のダブルスタンダード

r.        カーストは厳然として存在する

s.        自分の命を大事にする

 

2.法律の違い

a.       法律の数が多い

b.       法律により、言葉の定義が異なる

c.        弁護士により適用する法律が変わる

d.       契約書のインド英語は本来の英語と異なることがある

e.        法律により規定されない部分は契約書がカバーする

f.         弁護士にもピンからキリまである

g.       すぐに裁判沙汰になる

h.       最近は法の適用を厳しくやるようになった

i.         届出等の機関が沢山ある

j.         インスペクターも沢山の種類がある

k.       州により条例が違うことがある

 

3.税法の違い

a.       税法は成熟した税法であると言う人がいる

b.       脱税はご法度

c.        節税は合法

d.       非常に複雑な構成になっている

e.        捌くのにそれなりのマンパワーが必要である

f.         紙が多くなる

 

 

4.発想の違い

a.       原理原則を大事にする

b.       金を儲けることを第一義にする

c.        同じ与えられた条件の中で他人が思いつかないやり方を常に模索する

d.       共同歩調は出来るだけとらない

e.        自分は他人より金儲けが旨いとの自負を持つ人が多い

f.         時は金なりの意味が違う

g.       金をかける遊びはやらない

h.       食べ物は一般的に禁欲的である

i.         酒池肉林を目標にしていない

 

5.社会通念

a.       親日的である

b.       鼻持ちならない日本人と思っている人もいる

c.        英国に恨みを持っていない

d.       アメリカにあこがれている人が出てきている

e.        ファーストフードが受け入れられるようになってきている

f.         高学歴が良いと思う風潮が出てきている

g.       妻を太らせるほうが良いと言う風潮が消えつつある

h.       インドの二枚目はやや太り気味であった

i.         美人は色白の条件

j.         人には人のやり方があると、人のやることを非難しない

k.       タタなどの超一流企業を除いて、3年勤続したら一年得したと思えの風潮がある

l.         20%給与が違えば転職する

m.     地付きのワーカーの定着率はやや良い

 

6.インド人の性質

a.       議論好きである

b.       自分の意見を持っている

c.        自分流の考え方を持っている

d.       過ちを認めない、ソリーと言わない

e.        言い訳が上手である

f.         手先が器用である

g.       目が良い

h.       耳が余遭い

i.         忍耐力がある

j.         粗食に耐える

k.       日本的綺麗好きではない

l.         おしゃべりである

m.     上司の癖を見抜きそれに迎合する芝居上手である

n.       単純繰り返し作業をこなす

o.        他人の悪口、告げ口をする

p.       自己主張をする

q.       昇給、ボーナスに文句をつける

r.        バレ元で議論・要求をする

s.        交渉が好きで、上手である

t.         金儲けが巧い

u.       出来る人は優秀であるがどうしょうもないのもいる

 

7.インド政府

a.       誇り高い数少ない国である

b.       民主主義国家

c.        高給公務員試験を通った役人は優秀である

d.       役人同士の結束は固い

e.        長期的な視野を持っている役人も少なくない

f.         手続きが必要なものが多く時間がかかるものがある

g.       全てが英語で済む

h.       システムとして機能している

 

8.人情の違い

a.       いわゆる浪花節は存在する

b.       母物映画もある

c.        家族を大事にする

d.       他人に親切である

e.        行きずりの人にも出来るだけの援助を与える

 

9.人生観の違い

a.       命令する側の人間とされる側人間に分かれている

b.       死んだらそれで終わりである

c.        いわゆる道徳を恐れない人もいる

d.       転生を信じているのでこの世で分を超えることをやらない

e.        自殺が少ない

f.         勉強をする

g.       不具者を馬鹿にしない

 これらに遭遇して、上手くプロジェクトが行かないときに、インドに駐在する担当者や責任者は、全てをインドの所為にする。自分の能力、努力不足を棚に上げてである。同じ条件で、上手く行っている同業他社、外国の資本やインドの会社が存在することを本社に報告することなしにである。そんなに何でもインドの所為にするほどインドは悪い国では全然ないのである。

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