インドと日本のIT

2006/11/16

どうもインドと日本の間で認識違いがあるようで、なかなか両国のIT関係は思うように進捗していない様子である。

I. インド側の認識
 
1 日本にはアメリカにつぐ大きなマーケットがあり近い将来大きな商売が期待出来る。
2 日本では必ず3〜5年先に大量にITエンジニアが不足になり、インドがそれをカバーする形となろう。
3 しかし、日本語を学び、日本と言う異なる文化を理解するITエンジニアを育てるのは容易ではない。インドのITエンジニアが、英語ですむアメリカ向けの技術者になることは有利なことであると考えているが、日本向けの技術者になることは得であるとは考えていない。
4 インドの大手のIT企業は、将来の日本マーケットの大きさを考えるとそんなこと はいっていられないと言うことで、日本向けのITエンジニアを育て始めている。
5 インド側には日本の特殊性を理解するところもでてきているが、全てを書き出して丸投げするアメリカ式の、やり方との違いに戸惑いを感じている向きもまだあるようだ。
6 日本関係の仕事では日本側がスーパーバイズするような鼻持ちならない考え方が日本側にあることをインド側は分かってきたようである。
7 SEI レベル5 と言うインドの実力をどうして日本側は素直に受け入れないのだろうか。
8 つぎ込む努力に見合う商売が出来ない。
9 どうして顧客に入りこめるのか、日本の商習慣が分からない。メールを直接送っても無視される。

II. 日本側の認識

1 インド人技術者の優秀さは認めるが、インドの会社は全面的に信用できない。過去 の実績がない。
2 日本語の対応が不十分で、日本のソフトは開発できないのではないかとの原始的な 偏見がある。
3 インドに頼めば安く出来るのかもしれない程度の理解が、まだ日本側にはある。イ ンドの会社にしかソリューションを任せられないと言う認識はないのだろう。
4 新生銀行のソフトは特別のもので、一般化は出来ないと参考にすらしていない。実 際は、400億円かかるものを60億円でやり遂げていることに目をつぶってい る。
5 両国現場のエンジニアは理解しあえても、トップ同士が理解しあえていない。
6 大きな総合的なプロジェクトをインドの会社に丸投げをすることなどは話題にも ならない。
7 でも今後5年くらいで起こる日本でのIT技術者の不足を埋めるにはインドを当 てにせざるを得ないと言うことで、大手は触手を伸ばし始めているが、方向性を間 違わないことを老婆心ながら心配する。

この認識違いを埋めるためには、相当の努力が必要であろう。お互いにもっともっと知り合うことから初めて、率直に意見を交換して、インド人と一緒に儲け話を作り上げることが必要だろう。それには先ず怖さを克服することが必要であろう。かなり道の遠い話ではある。

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