21世紀のアッサム州の産業について

 2001/1

今21世紀の冒頭に立ち、これからの100年を読むことはやさしいことではない。変化の速度が速まり、今までの25年変化が5年で起こると言われている。予言者の仕事は難しくなってきている。日本には「100年の大計」という言葉がある。国家や会社は不死の組織であり、そのような組織では「100年の大計」が必要と言われる。もっとも日本の会社の多くは社会の変化の速度について行けず、2〜3年の計画を中期計画と言い、5〜7年の計画を長期計画と名づけて、100年はおろか10年先も視野に入っていない。

今年は、21世紀の冒頭でもあり、インド自由化10周年でもあり、この時期にアッサム州も、やはり100年の大計とは行かないまでも、かなり先の見通しを立てる必要があると考える。各州が熱に浮かれたように、インドのソフトウエアを売り物に、ITパークの建設を行っている。確かにそれも良いでしょう。しかし、各州が同じようなITパーク構想を打ち上げても、進出企業にとっては選択肢が増え都合の良いことにはなりましょうが、何が特徴ある売り物として各州の特徴を出すのでしょうか。結局、インフラの整備されていて、安く、住みやすく、気候の良いところで、国際的アクセスが便利なところ等が判断基準となるでしょう。そんな競争にアッサム州は勝てるのでしょうか。ジャムカシミールは対抗できるのでしょうか。
アッサム州は自分の州の特殊性を活かして大計を考えるべきでしょう。

アッサムの特殊性は何でしょうか。
    
石油があります。これは今後100年間重要な資源として取り扱われるでしょう。これは州のベースになりうる資源です。この発展をどのようにすべきかは専門の経験者がインド内外に多数いると思いますので、その人たちに任せることとして、今日は触れません。

次に挙げられるのは、アッサム州の気候条件です。高温多湿の亜熱帯で、その植物相の多様さには驚嘆すべきものがあります。林業を採算の取れる産業に育て上げるべきです。インドは不足している木材を世界の各地から輸入しています。アッサム州の林業が産業として、環境問題等を克服した上で、採算の取れるところまで育成すべきでしょう。まさに100年の大計です。

また、アッサム州には数多くのクリスチャンがいるといわれます。宗教的に豚に対するタブーのないクリスチャンによる養豚を提案します。飼料用に何があるのか教えてください。飼料の種類によれば可能性が高い産業かと思います。

最後に一番言いたいことを提案します。
21世紀の食品として、今、世界で注目されているものの一つにキノコがあります。味、含まれている微量成分の医薬的な効果が注目されています。キノコの人工的な栽培はかなり進んできましたが、完全な人工的な環境では芳しい成果があがらないと経験的に言われています。自然にキノコが生育する条件の所で人口栽培を行うのが良いと言われるのです。アッサム州はまさにキノコの宝庫と考えられます。そこでのキノコ栽培を提案します。現在インドではボタンマッシュルームと呼ばれる品種が栽培されていますが、他の食用キノコも多数ありその栽培が多くの可能性を持つと信じます。日本のキノコ栽培技術は世界でも注目されて、多くの日本企業や専門家が海外に進出しています。中国、南・北アメリカ、ヨーロッパと世界の大陸に進出し、食用、医薬用のキノコ栽培を行っています。日本のキノコの専門家ヤ業者も条件が整えばアッサム州に進出すると思います。今インドで栽培して採算採れそうなきのこは、医薬用として、アガリスク茸、ぼんぼん茸、マイタケ、食用として、マイタケ、椎茸、シメジ、えのき茸、これらは国内需要はもとより、工夫次第でマレーシア、シンガポールに輸出も可能です。

日本のキノコ関係者がアッサム州に進出するための条件を考えてみました。
第一にアッサム州が安全であることが前提となります。紛争地域にはあえて外国から人は来ません。
第二にインフラが整っているかどうかです。電気、水、通信、運輸等の工場運営場のインフラのみならず、住居、食料等の日本からの専門家が生活するに不自由ない生活インフラも含めての話です。
第三にアッサム州政府のキノコ栽培に対する熱意の問題です。この点について、提案があります。アッサム州の気候を考慮に入れ世界的な規模のキノコインステチュート(キノコ研究所)を設立することを提案します。このためには各国からのキノコの種菌の提供等を含めたからの援助支援が必要となるでしょう。そのような研究施設が出来れば日本の業者も情報提供、共同研究等興味を示すこととなるでしょう。これも100年の大計でしょう。
第四は、キノコの栽培に興味のある、日本及び日本人を理解している良いパートナーがいるかどうかです。アッサム州は日本にほとんど理解されていません。アッサムと言えばごく少数の人が紅茶を連想する程度です。ですからアッサムの実業家がどのような方々か全く見当がつかないのです。
キノコの栽培についてもう少し具体的に考えるヒントを提案しました。
 

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