インドの税制について

2006/4/26

インドの税制は非常に複雑で分かりにくいといわれる。ここの税務コンサルタントあるいは公認会計士に一般的な話を聞くとそうでもないと判ったような気になる。

直接税と間接税があります。直接税には、法人税と個人所得税があります。間接税には、中央政府が決めるものと地方政府が決めるものがあります。それぞれの、税率はと一覧表が用意される。法人所得税は30%、個人所得の上限は33%です。輸入税、CST, VATの税率はかくかくです。何だ、そんなもんかとたかをくくると大変である。

最高税率33%の個人所得税が、計算するとなぜ約60%の税金になるのでしょうか?12.5%の最大輸入関税が、支払うときはどうして、36.71%なるのでしょうか?まだまだこれは入門編である。CVDとExcise Dutyの相殺についての計算方法とその資金負担を計算できないと黒字倒産にもなりかねない。VATとSale TaxとCSTの関係、州境税の解釈の相違 etc.を追求し始めると、夜も寝られなくなる。かくかくに、個別のケースの説明になるとその複雑さに圧倒されるのである。

それでも、初代の経理担当の日本人は、最大限の努力をして理解に勤める。そしてシステムを確立する。そのシステムを動かし経理処理を行い、監査を受けて、インドの税務当局、本社に報告を行い一年を閉める。これを2年続けると、システムの自動化を行いそれに任せて、個々ケースが流れの中でどのようであるかを再チェックせずに、日々の書類に・伝票にめくらサインをするようになる。その間に 膨大な量の書類伝票が山をなす。そしてそれをシステム化したことに感心する。人手と、紙を良くこなしたものだと密かに自賛したくなる。そして3年たつと大体経理担当者が入れ替わる。新任の経理担当者にシステムを引き継ぐ。すると、新任者はシステムの理解はしても、なぜそのようなシステムになったのかという根源の論拠を勉強しないのが普通である。日々起こる非日常的とも思われる現象の対応に終われて、勉強する時間はないのが普通である。それでもまじめな日本人経理担当者は自分なりにシステムの意味を理解しようと勉強するが、日々の仕事の忙しさにまぎれて、勉強を完成し得ないのが普通のようである。これが3代目になると、システムがうまく機能していれば問題にしない様になってくる。3代目にインドの税制の説明を求めても明確な説明が得られない場合がまま出てくる結果となる。

そういう状況下、ことあるごとに最善を目指すインド政府は、毎年税制を手直しする。その手直しをやられると日本企業の経理担当者は本社への説明のために勉強しなおすことを強要される。たまったものじゃないというのが本音であろう。率だけならまだしも、解釈の変更、新税の導入、ファインテューニング、等々いい加減にしてくれということになる。インド政府にしてみれば、税収の増加を図るため、不公平を避けるための穴を塞ぐ作業のため、実業界らの圧力をかわす手段のため等の理由で毎年多少の変更をせざるを得ないわけであり、よりよき税制を目指しているのであり、それを批判しても致し方ない。すばやく新規導入制度を理解して損のないように適応することが肝心である。

確かにインドの農民には税が適用されていないなどの制度的な問題点もあるが、インドの税制は非常に発達したものでるという認識もある。インドというこれから成熟して行く市場で事業を起こすことは、文句を言うことよりもなれることの方が先であるという議論に組したいものだ。

日本へ進出してくる外国企業は、日本の税制をそんなにたやすく理解するのだろうか。日本語でなければ、諸届けを受理してくれない日本の役所をどう思っているのだろうかを考えると、インドのことは言えない気がする。日本のほうが開けていると言う錯覚は払拭したいものである。

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